ゾンビ

d0105153_19292171.jpg ゾンビ映画は数あれど、公開されて30年経つ今もキング・オブ・ゾンビムービーの座に輝きつづける名実共にバケモン映画。

 この作品はメディアなどで、消費社会の強烈な批判だと評価されているが、そんなことは二の次。確かにロメロ監督もそういう意識は持っていただろうが、もっと感覚的に撮っていたはず。だから観る方も余計なことは考えず、感覚的に観るのが正解。
 小難しい理屈は、多分インタビューなどで難しそうなことを言ったら受けが良く、繰り返し話していたら、どんどん広まってしまったのだろう。そのせいでロメロのゾンビ最新作『ランド・オブ・ザ・デッド』は、社会的なメッセージを入れなければという思いが強すぎて、すごく構図的なつくりになってしまっている。

 さて、この作品を特別なものにしているのは、生きのびた人間がショッピングモールに立てこもるという設定と、モールの間取りが観てるこっちにも分かる演出の巧みさだろう。
 誰もいない巨大なモールで暮らすというのは誰もが一度は夢想すること。だから、悲惨な状況を描いているにも関わらず、何だかワクワクする。閉鎖された空間ですべてが満たされ、ダラダラと過ごす時間の何と魅力的なこと!
 そして、モールのつくりが把握できるため、ゾンビや人間の動き一つひとつに意味と緊張感が出てくる。この面白味はリメイク版『ドーン・オブ・ザ・デッド』にはなかった。

 今観るとかなりユルいところもあるが、オリジナル ゾンビのヌタヌタ感をまったく色あせていない。
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by ichio1970 | 2007-04-04 19:29 | 1970
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