御法度

d0105153_214248.jpg 大島渚の目下最新作。世間的には評価が低いようだが、なかなかどうして面白い。全編に漂う閉鎖感と登場人物間の緊迫感がグイグイと物語の世界へ引き込む。
 到底妖しい美男子には見えない(怪しい少年には見える)松田龍平を筆頭に、ほとんどの役者は滑舌が悪く棒読みで何を言っているのか聞き取れなくて最初はイライラするが、不思議と途中から愛すべきキャラクターに変身する。
 浅野忠信は他の作品では見たことのない男の色気を発散しているし、武田真治の沖田総司も新鮮。最後のたどたどしい長台詞のシーンなど、かわいく思えてくる。
 また、冷え切った京都の夜に青白い情念の炎が漂っているような雰囲気は、近年量産されているJホラーよりも怪談的なオーラを生み出していて怖い。意図せずにこんな映画を撮る大島監督はやはり凄い。(この作品は新撰組を描いたもので、所謂ホラー映画ではありません。念のため)
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by ichio1970 | 2007-05-15 21:42 | 1990
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