建築家の腹

d0105153_18354389.jpg いまいちブレイクできず尻すぼみ状態にあるピーター・グリーナウェイの作品の中でも地味で目立たない作品。
 グリーナウェイ特有のケレン味ある演出を抑え、分かりやすいドラマとして撮ったことがその原因。しかし、グリーナウェイ作品であることを意識せず観るとすんなり楽しめる。

 建築家のクラックライトは敬愛する建築家ブーレの展覧会監修のために、妻と共にローマを訪れる。ところが彼は到着して間もなく激しい腹痛におそわれるようになる。その頃妻はローマで知り合った若い男と浮気を重ね、妊娠する。謎の腹痛と嫉妬で精神的混乱に陥ったクラックライトは次第に死に取り憑かれていく…。

 「死と誕生」という二元的なテーマを際だたせるため、左右対称の風景を多用したり、クラックライトの出っ張った腹と妻のスリムな腹を対比させたり、彼らしいクドい演出があるが、それはご愛敬レベル。それよりもラストに行き着くまでのユルい時間を楽しむのが正解。
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by ichio1970 | 2007-06-19 18:36 | 1980
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