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Mr.Boo!アヒルの警備保障

d0105153_18161234.jpg ホイ三兄弟が集まったMr.Booシリーズの4作目(3人が出演したのは、この作品が最後)。
 最初に言っておきますが、Mr.Booシリーズのファンの間では、原語ではなく広川太一郎による吹き替えバージョンで観るのが基本。

 で、『Mr.Boo!アヒルの警備保障』は、作品の完成度・吹き替えとも最高点に達したシリーズ最高作。「ギャンブル大将」の頃の下品さと大衆受けするソフトなテイストをうまくブレンドして、ファンでなくても見やすい内容になっている。笑いも前時代的なドタバタから「オレたちひょうきん族」に通じるスピーディー&オバカテイストへと進化。
 広川太一郎・富山敬・安西正弘による吹き替えも絶妙のコンビネーションを披露。マイケル・ホイ以外の声優は作品によってコロコロ変わっているが(ツービートがやったことも)、やっぱりこの3人がベストメンバーでしょう。
 広川太一郎の駄洒落は、今までの作品ではセリフの合間に挟み込むスパイスだったが、本作ではマシンガンのように連発し、面白い面白くないの問題を超えて、独特のグルーヴを生み出している。
マイケル・ホイはこの調子で傑作を連発していくのかなと期待していたのだが、残念ながら精彩を欠く状態がつづいている。彼もすでに60代。今後は枯れた笑いをつくって、もう一度第一線に戻ってきてほしい。
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by ichio1970 | 2007-10-29 18:17 | 1980

アメリカン・サイコ

d0105153_16292250.jpg ブレット・イーストン・エリスの同名小説の映画化。原作は、ねらいは分かるものの小説としての面白さにつながっておらず、ガッカリした覚えがある。
 それに比べこの作品は原作のエッセンスを残しつつ、まったく別物の作品としてつくり上げたところがクレバー。映画が原作を超えた珍しいケースといえる。
 
 主人公パトリック・ベイトマンは、若くして高級マンションに住み、ブランド品で身を包む会社役員。しかし、ホントのところは仕事など一切せず、同じような境遇のエグゼクティブと毎日遊びほうけているだけ。しかししかし、ホントのホントの彼の正体は身の毛もよだつ連続殺人者というお話。

 ジャンルとしてはサイコ・サスペンスになるんでしょうが、内容は完全にコメディ。80年代のバブル景気に浮かれていたヤッピーと、この映画がつくられた当時量産されていたサイコ物を茶化している。名刺バトルや、ヒューイ・ルイスのウンチクを披露しながら知り合いを殺すシーンはサイコではなくサイコー。メアリー・ハロンという監督、なかなかやります。
 美術も秀逸。キャラクターや世界観を登場人物に説明させるのではなく、彼らを取り巻く環境に語らせている。
 それと主人公を演じるクリスチャン・ベールが滅法うまい。役柄というよりも、この作品の意図を完璧に理解して演じているのがひしひしと伝わってくる。派手さはないけど、いい役者。
 
 すごく優れた作品ではあるものの、つくられたタイミングが若干ズレていた。もう少し早い時期につくられていたら、もっと評価されていたはず。
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by ichio1970 | 2007-10-15 16:30 | 2000