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ホーリー・マウンテン

d0105153_1428126.jpg キング・オブ・奇才、アレハンドロ・ホドロフスキーによるヘニョヘニョでグニョグニョな濃厚世界。
 聖典やコーラン、仏典、さまざまな民俗(族)学への問題意識がベースになっている異色の社会派作品!と言いたいところだが、主人公である救世主がTバックを履かされて市中引き回しにされたり、肛門丸出しでゴシゴシ洗われたり、ウンコを燃やしたカプセルに閉じこめられたりするシーンを延々見せられると、小難しい問題意識なんてどうでもよくなってくる。
 はっきりいって何が言いたいのか分からない。でも、ホドロフスキーがつくり出した強烈な映像とそこから生まれるイメージは意識の奥深くに染み込んで、ちょっとやそっとでは忘れられなくなる。
 グロいシーンの連発で途中から疲れてくるが、ラストシーンを見ると妙にスッキリした気分になる。
 ホドロフスキーが本作の後撮った作品は『サンタ・サングレ 聖なる血』のみ。まぁこんな作品をつくってしまったら、他につくりたいものなんかなくなってしまうような気がする。

 ところでホドロフスキーはこの作品の後、大作『砂の惑星』のメガフォンをとることになったのだが、結局プロデューサーとモメて降板。最後に「オレ様を誰だと思ってるんだ、ホドロフスキー様だぞ!!」と吐き捨てて姿を消したとか。彼の後監督をまかされたデヴィッド・リンチは四苦八苦しながらも無事完成させた。オトナである。
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by ichio1970 | 2008-04-09 14:28 | 1970

デス・プルーフ IN グラインドハウス

d0105153_21515282.jpg 映画として優れているのかどうか、おもしろいのかどうか正直判断つかないが、作中の世界に‘異様な熱’を感じることのできる久々のタランティーノ印作品。
 『パルプ・フィクション』以降どうも乗り切れい作品がつづき、『レザボア・ドッグス』と『パルプ・フィクション』がたまたまだったんじゃないの?という気がしないでもなかっただけに嬉しい誤算。
 今作はカート・ラッセル扮する世界一情けないサイコキラー‘スタント・マイク’を筆頭に魅力あるキャラクターが登場するほか、まったく意味のないバカトークも満載で、ここのところうっとうしくなっていたタランティーノの映画オタクぶりが味つけにおさまっているところがいい。
 ファンの間ではガールズトークの評価が高かったりするが、個人的にはそれ自体におもしろさはあまり感じない。それよりも、そんなアホな会話をしている裏でストーリーが進んでいることにおかしさを感じる。要するにドリフのコントで‘志村、うしろうしろ!’と叫ぶあの心境。『キル・ビル』にはこのトンマさが欠けていた。
 前半と後半で作品のテイストがコロッと変わってしまうところもナイス。前半丸ごと使ったネタふりが後半活きている。これだけ思いきったことのできるタランティーノって、やっぱり凄い。
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by ichio1970 | 2008-04-03 21:52 | 2000