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バニシング・ポイント

d0105153_19411139.jpg デンバーからカリフォルニアまで15時間で走れるか? このまるっきりガキんちょなワンアイデアを1本の映画にしてしまったのがこの『バニシング・ポイント』。
 アメリカン・ニュー・シネマの代表作と称される本作。確かに舞台の設定はモロそんな感じだけれど、ただクルマをカッ飛ばし、カーチェイスで白バイやパトカーがクルクル横転するだけのバカ映画として観た方が断然オモシロイ。
 だって、あの人をおちょくったようなラスト、あれはどう考えても“やっつけ仕事”でしょ。実際、監督のリチャード・C・サラフィアンは後に「映画会社にニュー・シネマ風に撮ってくれと強要された」と文句を言っているらしい。
 ただ、過激(単なるヤケクソだと思いますが)とも言える『イージー・ライター』を超える(単なるパクリという気もしますが)あまりに唐突なラストが、バカ映画としての価値も上げていることは確か。
 それに、カーチェイスで事故った警官をいちいち心配そうに見に行く主人公 コワルスキーのキュートな姿は「どこが反体制やねん!」と突っ込まずにはいられない。これも監督の皮肉だったに違いない。

 ストーリーはさっき書いたことがすべて。
 途中から盲目のDJ スーパーソウルが警察無線を盗聴してラジオ番組でリアル情報を流し、まわりが勝手に盛り上がるところなんかは今のネット文化に通じる。最後の最後に野次馬がシラ〜とした顔をして、散り散りに帰っていくとこなんかはリアル。
 CG一切なしの無添加カーアクションは、たいしたことをしてなくてもやはり迫力がある。でも、この作品の最大の魅力は、どのシーンも構図がビシッときまっていること。こういうカッコ良さって、今の映画にはない。
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by ichio1970 | 2008-09-30 19:41 | 1970